出資会社に融資すれば利益相反の疑いあり?

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代表取締役が個人的に出資している会社に融資は利益相反行為?

取締役に就任してまだそれほどの時間がたっていないのですが、先日の取締役会に出席したところ、当社の代表取締役が個人的に出資している会社に融資の契約を結ぶようです。この契約が利益相反行為となる恐れはありませんか?どのように考えればよいのでしょう。

直ちに利益相反行為であると判定はできませんので慎重に

御社の代表取締役が個人的に出資している第三社に対して融資の契約をなさるそうですが、その融資は理不尽な融資であるといえるのでしょうか。つまりその融資を実行した場合、御社はどの程度の損失のリスク(期待損失)が考えられるのでしょうか。

本来、中立の立場で行為すべき者が他方に損失を前提に自分の利益を計るとき、利益相反行為であるといい得ます。なので御社の代表取締役が利益相反行為をしたと言うためには、代表取締役が個人的に、出資している会社に融資を実行した時、御社に損害が出ることを事前に知っているあるいは予測できていた必要があるでしょう。

この場合では、御社の不利益を予測した上で、自己の利益を保全あるいは自分自身に利益をなしたのであって、つまり御社に対する裏切り行為となる可能性が生じるのであって、始めて利益相反行為の疑いが生じるのではないでしょうか。

このような事態を避けることを目的として、会社法では取締役が自分や他者の利益のために取引しようとする行為を取締役会の承認事項にしているのであって、そのような行為が直ちに違法性を持つとは言えないことになります。会社法の精神は、株式会社が代表取締役の個人的所有物ではないという原理に立脚して、従業員を含む投資者、ひいては社会を保護することを目的にしているのです。

例えば、代表取締役が個人的に出資している会社に融資した結果、御社に融資に見合う利益が期待される場合等は、契約行為のみを見れば利益相反行為のようにも見えるのですが、利益を期待できた以上それは損失を承知していたとまでは言えないことになります。

つまり会社法において、利益相反行為の禁止は、会社の利益を個人的な目的に用いるような従業員や投資者、そして社会に対する裏切り行為となる可能性を示しているに過ぎません。

ですから、利益相反行為か否かを判断する際に、会社法のみによって判断されるのは適当ではないと考えられます。まず、その契約によって御社にどの程度の損害が発生するのかを適正に判断される必要があるでしょう。つまり現在机上にある契約行為が御社に利益をもたらす場合もあることを念頭に置いて代表取締役と相談されるべきなのです。

その上で、ご質問の件は取締役会の承認事項になりますから、適法性監査の権限がある監査役に相談されるのがよろしいでしょう。それが代表権を持たない取締役としての本来の役割ではないでしょうか。つまり、代表取締役を取り締まるのではなく、対立して取り締まるのではなく、代表取締役とともに会社の業務執行の遵法性を取り締まることになるように思います。

日本は融資が優先された国なので出資者の利益相反が起こりやすい

世界的にも日本というのは非常に珍しい先進国だとされています。何が珍しいかというと、日本は欧米とは違って基本的に借入というものを中心にして動いてきた企業が多いとされています。海外の場合は欧米を始めとして、直接投資と言われている株式での資金調達というものが多かったのです。いわゆる出資というものですね。

出資をしている株主のために会社はあって、所有者は出資者であり、その人達の利益になるように会社はあるという考え方が欧米では徹底しています。しかし日本ではそのような考え方はあまりなく、今でも融資のほうが多いので会社の関係者や社員、役員などの一部の人達だけのために会社を私物化しようとする動きがあります。

それがよく利益相反という事になって、批判されるわけです。利益相反というのはいわゆる利益になることをしなければならないのですが、それをしないで自分たちの利益ばかりを優先してしまうということです。これは海外でも起こりうることですが、日本の場合と欧米の場合での利益相反というのは少し違いがあります。

例えば欧米の場合であれば、出資者である株主に利益を多く配分しようとしますが、まれに社長が自分たちの地位のために、報酬を多くして逃げ切るというようなことをします。だいたいトップかその数人くらいで行われることが多いのです。そうして株主代表訴訟などを起こされたりしている例はたまにあります。

日本の場合は融資でお金を調達している企業がほとんどですから、銀行の言うことにかなり従順になっています。そして銀行のために動くということもあれば、会社の社員のために動く時もありますし、一番多い利益相反はメンツのために動くということもあります。この辺りは自分たちの利益だけを考える欧米での利益相反とはだいぶ違うところがわかるでしょう。

日本も欧米も基本的に悪い人たちはいて、利益相反の事由というのは必ず起こるものですが、その内容についてはかなりの違いがあります。やはりそこは融資中心の日本という文化と、出資中心の欧米という文化の違いから生まれているのではないかと思います。

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